ラヴェル:オペラ「こどもと魔法」「スペインの時」〜サイトウキネンフェスティバル松本

ラヴェルのオペラ「こどもと魔法」と「スペインの時」を松本で見てきました。サイトウキネンフェスティバルのオペラ公演は以前から見に行きたいと思っていたのですが、家から松本は少々遠いので(まぁ、高速で2時間位では有るのですが・・)、二の足を踏んでいましたが、今年は小沢征爾の復帰公演ということもあり、今年は日帰りオペラ鑑賞を決行しました。
しかし、いざ行こうと思ったら肝心のチケットは取れず、仕方なく諦めかかけていたらなんと直前に、機器関連の設備状況で為、空席が出たらしくネットで販売している事が判明。無事に鑑賞に出かける事が出来ました。

 実は、2004年にパリ旅行に行った時に、オペラ座(ガルニエ)で、小沢征爾が「スペインの時」と「ジャンニスキッキ」を振っていたのですが、公演日程が旅行日程と合わなくって見に行く事が出来なかったと言う残念な事がありました。今回は、そのリベンジの意味も有ったのですがね。
 実は恥ずかしい事に、このラベルの2つの短いオペラについては、若い頃
レコードを買って聴いた事は有ったものの、内容に関しては殆ど記憶になく、音楽の記憶も全くないと言う、まぁある意味新鮮な気持ちで見る事が出来ました。
 公演の最初が小沢征爾指揮の「子供と魔法」。今回、指揮台に現れたオザワはいつもと変わらない元気な姿で、指揮ぶりも全く不安げが無い立派なもの。
オケも指揮も素晴らしいけど、時に印象に残ったのは舞台装置の素晴らしさ。
ロラン・ペリー(演出)とバーバラ・デリンバーグ(舞台装置)の共同作業によるファンタジックでデフォルメされたオブジェ(といっても家のテーブルとか椅子とか)や猫や木などの動植物がすばらしく、そしてとても印象的でした。それらが歌い、動き、踊ったりする訳で見ているだけで楽しいし、その上ラベルの華麗で上品なオーケストラが耳を楽しませてくれる訳で、この上ない素敵な時間を楽しませてくれました。歌手も一流だし、合唱も上手い。このクオリティを国内のオペラ(実際はグライドボーンとの共同制作ではありますが)で鑑賞できるのは本当に有り難い事。値段も外来のオペラよりは安いと思いますしね。
 面白かったのはカーテンコールで、舞台上で歌手達が挨拶しているその下で、ピオザワがピットの端から端まで演奏者一人一人に丁寧に握手を求めて、歩き回っているのが印象的でした。多分、お客さんはみんなオケピットを見ていたに違いないと思います(笑)。あんなに丁寧に握手していたら、カーテンコールが終わっちゃうんじゃないかと思っていたら、歌手達の挨拶が終わる頃にはちゃんとオケ全員との握手を終わり、絶妙のタイミングで舞台上に現れまして観客の歓声を浴びておりました。この人プロだなぁと変な所で妙に感心してしまいましたが・・。舞台上でも、背後に沢山並んでいた木の大きなかぶり物をかぶっていた合唱団員を、最後に最前列に呼んでお辞儀させるなど(この光景は、結構壮絶な絵で最高に傑作でした!)笑いを誘う一幕も。
 公演が有ったまつもと市民芸術は比較的長さが短いシューボック型ホールなので、後ろの席でも不満無くオペラを楽しめ、音響にも不満は無かったです。ちょっと残念なのは、来ていたお客さんの年齢層がとても高いという事。まぁ、オペラは高い見せ物だし、松本は首都圏からも遠いので、コアなお客さんや、お金と時間がある年配層が中心になってしまうのは仕方がないにしても、こういう素晴らしいオペラ公演は、未来を担う若い音楽家の卵達に是非見てもらいたいと思いました(3階席の後ろには、ポールがあって立ち見も可能そうに見えたけど、そういうのを活用して安い席を作るとか出来ないのですかね?)
・・・と言う事で後半のステファノ・ドゥネーブ指揮の「スペインの時」もとても良かったのですが、書き始めると長くなりそうなので、一応この辺でやめときましょう・・
ラヴェル:オペラ「こどもと魔法」「スペインの時」
〈グラインドボーン音楽祭との共同制作

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