「The Klemperer legacy」ベルリオーズ ”幻想交響曲”ほか(1999/08/31記)

「The Klemperer legacy」

フンパーディンク ”ヘンゼルとグレーテル”より

ベルリオーズ ”幻想交響曲”

cond:オットー・クレンペラー  oche:フィルハーモニア管弦楽団

久しぶりにクレンペラーの演奏を聞いた。一時期この指揮者の演奏は

よく聞いたのだが、最近、┼身が古典、ロマン派の音楽ゥ体を聞くことが

めっきり減ってしまったので、必然的に彼の演奏も聞くことが少なくなった。

彼の演奏の特質は、きわめて怜悧で感情に溺れず、作品の内容をあるがまま

に語らせるといったところにある。この演奏はきわめてクールな演奏と

捕らえられるかもしれないが、こういった演奏の姿勢は音楽を恣意的な

”解釈”から解き放ち、音楽作品そのものを理解させると言う重要な意味

をももつだろう。

彼の演奏で特に私が愛しているのはマーラーの「大地の歌」である。

この曲に関しては他の演奏の存在の必要性を感じさせないほど完全なもの

と言ってよいのではないかと常々思っている。

この”幻想”も彼特有の客観的な演奏様式にはちがいない。ここには

ミュンシュの激情もオザワの華麗さもなく、ドイツロマン派の作曲家の

ようにどっしりとしたたたたずまいが表面を覆っている。しかしその背後には

十二分に計Zされたスコアへの理解があるのは十分聞き取れだろう。

この時期のフィルハーモニア管の巧さもきわめて群を抜くもので聞いていて

気持ちが良い。